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役にたてているのか?

TVボード・カップボード・キッチン作業台・シューズボックスを納品させて頂いたお客さま。

設計士さんやプランナーさんも交え年約半ぐらいかけて打ち合わせを重ねてきました。

こだわりはしっかりありましたが上手くまとめきれず苦労されていたので僕が出来る提案は何かを考えました。

テレビを隠してしまう提案や冷蔵庫にペタペタ貼ってしまうメモやインターホンや給湯器のリモコンなど隠しつつ自分からは見やすいようにする提案はじっくり話ししたからこそ形になったと思います。

お客さまにも絶賛していただけて嬉しい限りですが、僕も提案の幅が広がり逆に感謝したいぐらいです。

製作はハードでしたが、このやりとりがあるからこそ楽しんでお仕事ができるんだなと改めて感じました。

DSCN8985.jpg

このお客さまに対してもそうだったのですが、実は数年前から考えるようになったことがあります。

ナルグリーンの仕事は家具を作る事ではなく「日々の中で楽しむきっかけを作ること!」

何となくニュアンスは伝わりますか?

いつも上手く伝えきれていないので自分の気持ちをまとめる意味もふくめ
今回は僕の思う「ナルグリーンの仕事」についてお伝えしたいと思います。

DSCN8987.jpg (この中にテレビやオーディオ機器が隠れています)

「仕事は何のためにしているのか?」というよくある質問に何て答えていますか?

生活のため、家族のため、欲しいものを買うため・・・

中には世の中をよくするため!と強い使命感を持って奉仕の精神の人もいると思いますが、現実的な事が頭に浮かぶ人の方が多いのではないでしょうか。

もちろん僕もおなじで、最低限生活するためには夢や希望だけではどうしようもないですし現実的な事が決して悪い事ではないと思っています。

DSCN8973.jpg

では「仕事とは何か?」

僕は自分の得意な事を仕事に出来てとてもラッキーだと感じています。

独立して9年目になりますが、すべてが自分次第という環境でいろいろな方からお仕事を依頼していただけているのは奇跡だと思います。

自分でも運が良いと思いますし、周りの人にも恵まれています。

それは間違いない事実でご縁には本当に感謝しています。

ですが実際には運だけでは仕事は成り立たないという事を聞きました。

DSCN8981.jpg

キーワードは『役に立つ』

友達だから買う。

紹介されたから注文する。

それだけで全く必要のない物を買う人はいなくて最終的には自分にとって役に立つかが判断基準になっているようです。

DSCN8982.jpg

その理屈だとナルグリーンは役に立てているという事になりますがいかがですか???

納品させていただいた家具たちはしっかり役に立っていますでしょうか???

そうであれば良いのですが・・・

でも冗談ではなく仕事の本質は「役に立つ事」でそれに尽きるのではないかと考えるようになり、「役立つ事 = 喜んでもらえる事 = 仕事」それが僕の目指すところなのではないかと思っています。

DSCN8971.jpg

何が言いたいかというと、今までは僕が得意とする家具製作だけで役に立とうとしていましたが、役に立つ事であれば家具の製作だけじゃなくても良いんじゃないかという事です。

もちろん家具を作ることがベースですが空間全体や生活のコーディネートも相談してもらえるような立ち位置でいたいと思い始めています。

例えばカーテンや照明器具、もっと細部でいうと食器や壁に取り付けるフックまで…

僕が提供できることはすべて引き出してもらうというのがナルグリーンの正しい使い方じゃないかなと思うんです。

DSCN8972.jpg

とはいうものの「そこまでお金はかけれないし…」という予算の問題があります。

普通はそこで話が終わってしまい新たな提案も無いまま妥協案でまとめる事がほとんどだと思います。

逆に僕はそこからが見せ場だと考えていて、予算に合わせて理想を目指した最大限の提案が出来ないかを考えたいんです。

例えば上の写真のシューズボックスは壁にピッタリ納まりオーダー家具のような仕上がりです。

でも実は内部は既製品のパーツを使い重要な扉などは僕が製作しています。

上を望めばもっとできる事はありますが全体の理想をかなえるにはコストをかけるかけないのメリハリが大切ですし、用途と使い勝手を考えるとこれで十分じゃないですか?

結果は既製品とほぼ同額でオーダーの仕上がりが実現できました。

その他にも家具のコストは抑えて理想の照明器具を優先する提案をしたり、何を求めているかに焦点をしぼっています。

DSCN8986.jpg

僕も家具職人としてやってきているのでプライドを持って仕事をしています。

そのプライドの中には「全て僕が作らないと意味がない」という想いもありました。

ですが喜んでもらうという観点から言うと僕がすべて作る事よりどう携わるかが重要でそこに価値があるのではないかと思います。
ナルグリーンに任せて良かったと言ってもらえるような働きで役に立てればと思っています。

なかなかうまくまとめる事が出来ていませんが何となくでも僕の今の考えが伝われば良いなと思います。



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